新年を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
昨今、自然の猛威により甚大な被害が数多く報告され、胸の痛む思いが続いておりますが、幸いにも当県内においては大きな影響を受けずに済み、何よりも、組合員、ご家族、従業員の皆様、そして理容業に携わって頂いている関係者の皆様が、2014年の新春を健やかに迎えられましたことをお慶び申し上げます。
さて、昨年は安倍政権の経済政策「アベノミクス」の効果により円安が進行し、そのことが輸出企業にとっては大きな追い風となり業績が改善されつつあります。また、個人消費においては、高額商品の売れ行きが好調となる等、リーマン・ショック以降大幅に冷え込んだ国内経済にも変化が見られております。そして、2020年東京オリンピックの開催決定も、大きな波及効果があると期待されています。
一方、中小企業、或いは内需型産業にとっては、原材料のコストの上昇や企業の海外進出等の影響により、依然として厳しい経営状態が強いられ、同じ日本国内において、景気回復を実感できる、できないが二極化されつつあるように思われます。一般消費者にとりましては、円安と本年4月から予定されている消費税増税による家庭経済への影響により、景気回復への実感が遠のいていく事も予想されます。
理容業界におきましても、組合員数の減少を始め、後継者不足など、多くの諸問題を抱えており、まだまだ厳しい状況が続く事を覚悟しなければなりません。しかし、このような時代だからこそ、法人として承認され社会的信用が高い「組合」を多いに利用し、理容という特別な国家資格を十分に活かして頂きたいと考えます。例えば、日本政策金融公庫が「最近新たに取り入れた、又は注力したことにより集客面で効果がみられたメニュー」の調査結果に、「女性顔剃り」が「カラーリング」「エステ(フェイシャルエステを含む。)」と共にトップ3に挙がっています。また、高齢化社会が進む事により、今後は理容福祉や出張理容の需要がますます高まる時代となることでしょう。このように、時代の流れを察知し行動に移すことで、ビジネスに結びつけることのできるチャンスもたくさんあると考えております。
当組合と致しましては、お客様の安全を守るのはもちろんのこと、理容師一人ひとりが安心して施術を行い、より良い技術とサービスの提供を行っていただくために、共済加入の推進、融資の斡旋、講習会の開催、特売事業等の強化を図り、組合員の皆様に有意義な情報を提供させていただけるよう、引き続き努力を重ねていく所存でございます。
本年も、健全なる組合運営を推進して参りますので、組合員、関係者の皆様におかれましては、一層のご理解とご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
末筆となりましたが、本年も皆様のご健勝と益々のご活躍をお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。 |