新年おめでとうございます。本年が皆さまにとってより良き年になりますよう願っています。
昨年３月の東日本大震災は、かつてない甚大な被害をもたらしました。
全国より温かいご支援を賜りましたこと、厚く御礼を申し上げます。全国理容連合会では、各組合に義援金のお願いをするとともに、私は３月、４月と岩手県、宮城県、福島県に入り、初動見舞金を届けながら被害状況の把握に努めました。被災地の惨状は目を覆うばかりのものでしたので、現場の意見にはすべて「わかった」と応えるのみでした。

平成７年の阪神・淡路大震災を教訓に、東日本大震災においては「被災された方自身が・避難者へ」という、理容ボランティアを基本に実施しました。つまり、復興にむけて立ち上がる理容師を見据えた物資（理容器材等）や義援金の支援に徹したのであります。この取り組みには、国も後押しを決め、訪問理容や仮設店舗を特例的に認める厚生労働省課長通知を発令すると共に、衛生的に訪問理容ができる理容キット（理容器材を入れたバッグ）を補助金対象として予算化、被災理容師に渡して、力強い再生へのスタートとなったのです。（４月、５月の震災理容ボランティアは22,000人を超えた）
そして今、震災から10ヵ月が過ぎようとしていますが、全国からの義援金約8,500万円を含め、連合会経由の支援金は総額２億1,200万円を超え復興再生にむけて応援できましたこと、多くの関係者に感謝します。

24年度は、東日本大震災をふまえて、理容業の果たす責務を考慮して、防災意識を高めつつ、行政との災害時における協定の締結など全国レベルでまとめ、力強く前進したいと存じます。
また、本年２月、沖縄県にて理美容アジア大会（ＯＭＣアジアカップ2012）を開催します。日本で初のこの大会は、沖縄県が日本に復帰して40年をむかえる記念事業のプレイベントとして行うことも決定しました。
理美容の大会が国家的事業に加えられたことは、理美容業にとって何よりの喜びであり、最大の努力をする覚悟です。
アジア各国から出場する選手が「世界の恒久平和を願い」、「技を競う」競技が繰り広げられます。併せて「日本が誇る衛生的技術」の礎ともいえる理美容の国家試験制度を世界にむけて発信する機会ととらえています。この国際的な催しを成功に導くため、皆さまのご協力をお願いします。

私はこれまで、「社会貢献」「後継者育成」そして「営業支援」の三つの理念を掲げ、理容ボランティアの日の制定とその実施、理容師育成を目指す全国の高校へ出向いての理容体験学習の全国展開、不況対策の営業支援講習会、理容ＰＲ番組の全国放映など、経営向上と業界の発展に資する諸事業を推進してまいりました。本年も、皆さまのサロンと業界に元気を与えられる施策を進めて行きます。どうか旧年にも倍してご指導ご協力くださいますようお願します。
「万物生光輝」皆さま方の幸せを祈念しつつ年頭のごあいさつとします。

夢の頂へ
　試練と憧れ〜立山・剱大会

と謳われた第6４回全国理容競技大会in富山と銘をうたれた全国理容競技会が、富山市総合体育館にて開催されました。
北陸はこの時期天候がめまぐるしく変わりやすい地方、前日も雨模様で生憎の天候でしたが当日は快晴に恵まれ、いやが上でも選手たちの士気を高める大会となりました。
開会式に先立ち、涼しげなそろいの浴衣に、編み笠の間から少し顔を覗かせたその姿は、実に観るものにとって幻想的で優美な、越中八尾おわら風の盆が披露され、
９時４0分より開会式が始まり、各県の選手が会場に入場です。
竹部大会実行委員長の開会挨拶に続き、富山県選手代表による力強い宣誓後、いよいよ競技開始！
第一部門クラシカルカット・ファッションカテゴリーには川田浩選手が出場、
競技時間４０分
第二部門レディースカット・モードカテゴリーには西村昌紀選手が出場、競技時間３５分
第三部門ＰＲＩＳＥには島本文子選手が出場、競技時間３５分
各、選手とも時間いっぱいを使っての熱戦を繰り広げ、各部門コーチも熱い声援を送り選手たちを励ましていました。
いよいよ表彰式！
まずは理容師２０１２年メッセージ全国大会からの発表！！
そして第一部門、第二部門、第三部門、と発表され、感激と感動でモデル共々、感涙でした。
入賞者の皆様おめでとうございます。
選手の皆さん感動をありがとう！
そして、富山県組合の実行委員の皆様お疲れ様でした
県文化広報　渡部義美

第一部　
クラシカルカット・ファッションカテゴリー
川田　浩　選手

１１月１９日第６４回全国理容競技大会が富山総合体育館で行われました、少し風はありますが、いい天気で大会日和です。開会式も終わり今第一部門の選手入場が始まりました最初にモデルさんがそして選手も入って来始めました川田選手の姿も見えてきました椅子番号35番です、ドライヤー点検も終わりいよいよ１０時２０分競技開始です、まずカットクロスを巻いてカットに入りました、落ち着いた感じでカットを進めています、まずトップの部分からチョップカットをしています何となくいい感じ、今度は後頭部の刈り上げに入りましたなかなかいいペースで進んでいます、後頭部の荒刈りをしてサイドのカットです、えり付を慎重にしています練習時は少し時間がかかるのですがスムーズにいきました、後頭下部のぼかしに入りましたカットで一番大切なところです腰を落としてカットをしています、後頭部のボカシも終わりセニングを入れていますすでにドライヤーをかけている選手が何人か居ますが川田選手のペース配分は練習時とほとんどくるっていません大丈夫です２０分経過いつもと全く同じタイムでドライヤーに入りましたしっかりと熱を利かしてボリュウムのいるクラウンの立ち上がりをつくっています全体のブロウが終わりワックスを付けはじめましたちょっとワックスの量を間違えたのか少し手間取っています、見ているこっちが焦りますメッシュコームを入れて最後の詰めに入りました毛束一つ一つをつまんで表情を作っています，あと３分頑張れ川田選手よく観測をして最後のスプレーです競技終了１０秒前タオルをはずして終了です、川田選手よく頑張りましたお疲れさまでした。
一部観戦記　島田貴一

第二部　
レディースカット・モードカテゴリー
西村　昌記　選手

広島県代表　西村選手、今回で６回目の全国大会出場です。
大会当日の朝、最終トレーニングを午前４時から行い、メイクし、衣装に着替えて会場に向かった。今年は、２月に沖縄大会があり、１年に２回の全国大会で、西村選手も成長しているので、競技開始が待ち遠しい。
第1部門が終わり、いよいよ第２部門の競技開始だ！広島県代表　西村選手、椅子番号１番、正面向かって右の角。まずは、トップからセニングで大胆に　毛量を落としていく。そして、途中でブローしながら、確認してカットをしている。
２部門レディースカット・モードカテゴリーの競技時間は、カットセット通しで３５分。時間内であれば、いつブローしてもＯＫ。ネープは、少しコンケーブにカット。
毛束部分を、レイヤーに　チョップカットでジグザグに毛先をカットしていく。
１０分経過、なかなか良いリズムでカットをしている。フロントを、グラデーションを入れながらカット、ワックスを塗布する前に、ドライヤーで乾かしている。
モデル審蛮の時に、かなり濡らされたみたいだ。ワックスを塗布して、ブロー開始。
トップから順次作っていく。15分経過。ロールブラシで、艶と毛束の張りを出すように、熱を入れていく。残り時間　１０分前。再度ワックスを塗布して、梳き付けに入る。良いペースだ。これからの仕上げ方で、作品が変わってくる。落ち着いて、ひとつひとつ毛束を作っている。ミストをつけながら、シルエットを観測。
競技終了。審査席に、モデルさんが移勤。全体を見渡すと、深みのあるカラーが多いように見える。西村選手の作品は、席が最前列の角で、照明が当たらず、暗い場所で、カラ一が目立だないのが残念。西村君、モデルさん、お疲れ様でした。来年に期待しています。

漆原　哲男

第三部　
ニューヘアＰＲＩＳＥ
島本　文子　選手

第64回富山全国大会は富山総合体育館で開催されました。
試練と憧れ〜立山・剱大会、持ってる物の全てを出しきる事が出来た選手のみが勝ち取る栄誉です。本年は全国大会が年2回の開催と言う特殊な中、選手に取ってはハードな1年、モデル選び、管理と、大変な年です。広島県の代表選手は1部　川田　2部　西村　３部　島本さんです。熱気に包まれた体育館は1部　2部の競技が終わり、３部ＰＲＩＳＥの競技開始。島本さんのゼッケンは44番、会場のほぼ中央です。前夜のトレーニングではフロントに少し問題が有り、朝の仕込みは良かった。間もなくモデルの入場、続いて選手の入場といよいよ競技の開始。競技時間は35分、カット25分セット10分です。ホイッスルと共に選手は一斉にクロスを巻き、カットに入る。島本さん、会場審査委員からイエロウカード、？十分長さは有るはず。フロントを審査委員言われ切って居るみたい。アクシデントにめげる事無く、競技に望んで欲しい（なぜフロントは十分に長さが有るのに）前髪のカットが終わり、見た目には冷静に競技をして居る様に見える。カットも終盤、毛量の調整でマテリアルカットを全体に施し、カットの終了の合図、館内はドライヤーの音が鳴り響く、カットが良く行っていれば4分~4分半で、ブローが終わる。島本さんデザインポイントからブローに入り、テンポよく進でフロント、バックのロール、とセカンドブローも終わり、いよいよ梳き付け、後5分余り。館内を見れば、皆な梳き付けに入っている島本さんも、ミストを振りネープの梳き付け、タイムも１分を切りどの選手も慌ただしさを増している。島本さんもコームと手で、毛束の微調整をしている、後10秒と時間も迫り、最後まで集中しホルムを整えている、5432~1秒島本さんの終了の合図。遠目には先ず先ずの作品に見える。此の1年半休む暇なく技術一筋、本当にご苦朗様、此れほど大変な1年半は無かった様に思います。

三部担当　若山

富山全国大会観戦記
全国競技大会審査員をするにあたって　事前に大阪、東京を視察し審査に臨みました。４５分で６５人の審査をするのは大変なことですが　選手の皆様の想いがこもった作品に失礼のない審査をさせて頂きました。作品には　流行　斬新　迫力　表現に合ったカラー　と　基本を忠実に仕上げ　インパクトのある作品が上位を占めてましたね。印象だったのは　審査に行くと微笑み返してくれるモデルさんもいました。　モデル教育の出来ている選手だなと感心しました。全国の方々と情報交流もでき　広島に活かせればと思います。又　この度は全国競技大会の審査員という大役を頂き　三住理事長には感謝しております。
山崎賢治